おジャ魔女どれみ全話座談会【無印編⑥】

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第27話「オヤジーデがやってきた!?」

【清盛】オヤジーデがやってきたよ。

【みか】なんだかんだめっちゃ好きなキャラだわ。

【清盛】正直初見では不快だった。

【ホリ】まあ真の姿見せるのは二期に入ってからだし、この姿でこの声だと不快さはあったわ。


【清盛】ピュアレーヌパソコン、子供心に嬉しいアイテムだな。

【みか】これのおもちゃを親が子供に買い与えていたって考えてもいいよね。まあパソコン形式である必要は全くないけど。

【ホリ】Windows95とかの時代ですからね。パソコンが家庭に普及しだして、子どもたちもパソコンの中には小人が入ってるとか考えてたんだろうな。

【清盛】そんなオヤジーデも、大罪を犯してたんだよな。

【みか】バッドカードを盗み出して、世界中にバラまいた。

【清盛】「CCさくら」か?

【みか】この回ではバッドカードがはづきパパに取り付いてるんじゃないかとはづきたちが父親の仕事場でうろつくんだけど、父親は父親で仕事に真摯だから娘たちを疎ましく思う。でも、はづきからのプレゼントはちゃんと受けっ撮って上げるんだよね。そういう親と子供の関わり方が良い。

【清盛】はづきパパの主要回ってこれだけだよな。なんだかんだはづきは父親とは上手く関われている。結局はづきと親の関係の話だと母親が重要だからなあ。

【みか】まあ女の子と父親っていうか、異性の親子の関係ってのはそんなもんなのかね。おんぷにしたってそうだし。

【清盛】常に深く関わることがないからこそ関係性が安定するってことなのかな。

【みか】あとこの回は結局バッドカードのせいじゃなかったんだけど、どれみたちが蛍になったおかげではづきパパの撮影が上手く行った。バッドカード回の二つ目にこれをもってくるのは綺麗だよね。

第28話「恋は高原の風に乗って」

【ホリ】玉木がテニスすんのマジで面白いんよな。

【清盛】階級の象徴だろこれ。

【みか】この回はどれみ恋愛回でもあるんだけど、どれみと玉木の確執も提示されてるよね。この二人って因縁のライバルだけど、直接対決する話って意外と少ない。この回が初めてなんじゃないかな。

【清盛】まあ結局あいこに持ってかれちゃうんだけどね。

第29話「夏祭りにタップが消えた!」

【清盛】スリ登場回。ドタバタコメディとしてめっちゃ面白い回だったな。妖精にルーレット回す労働させてんのグロ過ぎるだろ。

【みか】あとまた小竹がどれみの作ったグッズ持ってくんだよな。今回は完全に無意識に選んでる。

【ホリ】どれみへの愛が染み付き過ぎだろ。

【清盛】この刑事、ユキ先生の隣人っていうことで出てきたけど、女王様がちゃんとアパート借りて人間界住んでるの草生える。

【みか】関先生と独身同盟とか組んじゃってるし。

【清盛】女王様、人間界に彼氏作りに来てるだろ完全に。「#」とか見てると魔女って人間界で恋人作りがちだしな。

【みか】どれみの見習い服着たプードルクッソ笑ったわ。

【清盛】出し方が秀逸なんだよな。振り返ったらコイツが佇んでるの、シュール過ぎるだろ。

【みか】忠犬にされたり馬にされたり、どれみがだいぶ酷い目に合わされてるな。

【清盛】やっぱ「どれ虐」的な楽しさがある。

【みか】最後に小竹がどれみの魔法グッズの効力で表彰されるオチまで含めて、ギャグ回として完成度がめちゃくちゃ高い。それだけの回なんだけど、満足度があるわ。

第30話「ユウレイに会いたい!」

【清盛】久しぶりに完成度の高いクラスメイト回。2クール最後の山場を終え、後半のキーアイテムのバッドカードとかも出して、やっと落ち着いてクラスメイトの話をできたって感じなのかな。

【みか】これの前のクラスメイト回がかなえ回だからなあ……。

【清盛】これも大和屋暁の担当回だっけ?

【みか】そうそう。元の脚本がどんなんだったかは分からんけど。

【清盛】作中作作りがちだよな。

【みか】今回の作中作は、雰囲気作りとして良い仕事してるよね。ドラマ要素もあるし。

【清盛】「も〜っと」まで山内くん回は恒例になるわけだけど、誰が参加してるかに注目すると面白いよね。

【ホリ】玉木呼ばれてないの悲しいなあ。

【清盛】まあ「#」でも呼ばれてないのに勝手に来ただけだけどな。

【みか】この回、小学生の肝試しって舞台がまず良いし、子供だけで夜に探索するワクワク感もある。

【清盛】小学三年生って、そろそろ「死ぬ」ってことを理解しだして、祖父母とかと離別する子も出てきだす年齢だよね。そういう子の中には山内くんみたいに祖父母との間に何かしらの後悔を抱えている奴も居るんだろうけど、そこの救いとして通常子供にとって恐怖の対象である幽霊を持ってきてるのが綺麗だわ。

【ホリ】「どれみ」って物に魂が宿る話多いよな。

【みか】すごい日本的よね。魔法ってそもそも西洋のイメージがあるけど、13話でも想いのこもったものが魔女界ですごい価値があるみたいな話があったし、付喪神的な価値観を感じる。教育的な意味もあるんだろうけど。

【ホリ】次の回でも、モンゴルから日本に帰る友達に送るプレゼントがボロボロになるまで大事にされてるみたいな話出てくるしな。

【清盛】そんなにしたいなら「モンゴル」の話するか。

第31話「モンゴルからのおくりもの」

【清盛】初見時はマジョルカ編で見るのしんどくなったんだけど、めちゃくちゃいい話である30話を見たあとで、やっぱ「どれみ」はクラスメイト回だなって思ったわけなんですよ。

【みか】その次に来たクラスメイト回がこれかよ。

【ホリ】いやいやいや、めちゃくちゃいい話だよこれは。「モンゴル」はタミラくんから気持ちのこもった贈り物を貰ったんですよ。だから、玉木の持ってる金がかかってるだけの物とは違うんですよ。

【清盛】まあ、子供がする贈り物ってあんまりお金かけられなくて、その上でいかに良いプレゼントを選ぶかっていうのは子供らしいテーマではあるんだけど……。

【みか】贈る相手が特殊過ぎるんだよな。

【清盛】あとこの志乃ちゃん、モンゴルに行ったってことで注目を集めているのは小3らしくて良いなとは思うんだけど、それ以外のキャラ付けが無さ過ぎるだろ。

【ホリ】いや玉木もさ、基本的には同じじゃん。親が金持ってるってだけで中身がない。

【みか】玉木は今後中身が描写されていくやんけ! でも「モンゴル」はこの後一切触れられることがない。

【清盛】ラストシーンでは「みんなでモンゴル行けるといいね」って言ってるけど、空虚過ぎるだろこの言葉。「どれみ」って作品は、クラスメイトの細かいところを長期間かけて拾ったりするんだけど、「16シリーズ」ですらこの約束は守られなかった。

【ホリ】いや、そんな約束してないから。

【清盛】してるしてる! 見てみろよこれを。

志乃「みんなでモンゴル行けるといいね!」どれみ「うん!」

【ホリ】してるなあ……。

【清盛】この約束、どれみたちですら忘れてるからな。

【ホリ】まあこういうその場限りのコミュニケーション、子供でも大人でもするやん。

【清盛】「#」21話で「約束したから」ってマジョドンに言ったどれみたちは何だったんだよ。どれみたちが「モンゴル」にだけ不誠実なコミュニケーションを取ってるんだとしたら悲しすぎるわ。

【みか】モンゴルなのが良くないんだよな。アメリカとかヨーロッパだったら「16」で話に絡めることもできたかもしれないんだけど。

【清盛】あと「モンゴル」のキャラデザ、小学生に見えないんだよな。髪型とか昔ながらのヒッピーって感じがする。

【みか】そうなんだよな。内面の掘り下げがないから胡散臭く見える。

【ホリ】小学生の女の子の容姿に対して酷すぎるだろお前ら。

【清盛】まあでもこういう見た目してるからこそ、他の回の背景とかですぐ目につく。「あ! 『モンゴル』だ!」って。こういう不遇なキャラでも背景の中にたびたび登場するから、それを見つける楽しさはあるよね。「どれみ」って作品。

【みか】いや執拗に「モンゴル」探してるのはお前らだけだよ。

【清盛】この回で「小鳥の気持ち」という名曲が使われてるのも意味わからんくて草生えるんだよな。

【ホリ】まあでも、魔女試験で得た教訓をちゃんとクラスメイトとの話で活かしてるわけで、試験回として出来が良いと思うけどな。

第32話「打倒玉木!学級委員選挙」

【みか】クラスメイト回が続きますね。

【清盛】玉木の使われ方がやっぱいいな。「レイカ様」のノリめっちゃ好きだわ。SOSが玉木の傘下に入っちゃったり。

【みか】この回の主役は宮本くんだけど、この子も色んな小学生像がミックスされてる感じがする。いつも二番手っていう属性と、自分に自身が持てないけど気配りができるっていう属性。だけど、周りが何とか一番にしてあげたいと奔走する。

【清盛】一番にしてあげたいというか、代理戦争だろこれ。

【ホリ】MAHO堂のメンバーたちの人助けに対する自然さがこの回らへんから出てる気がする。まあ宮本くん本人が平和主義者だから代理戦争っぽくなってしまっているが。

【みか】宮本くん、「選挙なんてやめましょうよ」って言ったりとか、クソ真面目な公約掲げたりとか、上に立つ者としてのセンスがない。

【清盛】まあ地に足がついてない感じはするよな。

【ホリ】玉木が流石に支持を得られなさすぎた。

【清盛】宮本くんが積極的な支持を得たわけではないよなこれ。

【みか】玉木もさ、めっちゃ頑張ってるんだよ。政治家としてやるべきことやってんだよ。

【ホリ】まあでも結局、学級委員に立候補するような奴はロクでもないっていうことなのかもしれん。

【清盛】宮本くんも、クラスをよくしたいって思いより、自信を持ちたいっていう利己的な欲求から始まってるしな。

【みか】二番手に不満持ってるみたいだけど、二番って凄いからな。

【清盛】どれみを見てみろと言いたいですよ。

【みか】どれみも言ってたからな。「わたしなんてどうなるの」って。

第33話「運動会はパニックがいっぱい!」

【清盛】クラスメイト回4連続。

【みか】「モンゴル」並みの回だよこれ。まだあの回は花田志乃という単体のキャラクターが得られたけど、いとこちゃんに関してはもう何も分からない。

【清盛】まあでも、運動会を学年またがって準備するときに小6のお兄さんがめっちゃ年上に見える描写とかは、低学年らしくて良かったけどな。「どれみ」ってあんま先輩後輩描写ないし。

【ホリ】この浜田家の家庭も家父長制がヤバ過ぎるんだよな。

【みか】怖いンゴねえ、ほんとにコレ。

【清盛】「16シリーズ」ではいとこちゃんが結構出てくるんだけど、さらに兄弟が三人増えてるんだよね。いとこちゃんがその子たちの世話をさせられて、受験勉強する時間がないみたいな話が出てくる。

【みか】まあのちのち家庭の歪みが描かれてはいるのか。「モンゴル」は歪みすら描かれなかったけど。

【ホリ】この回、山吉の演出が変で面白い。

【みか】バッドカードがライン引きに入ってるから、伏線を張るんだよな。

【清盛】不気味過ぎるだろ。

【ホリ】子供でも分かるように伏線を強調してるんだよ。

【みか】ここで使っていいのかって感じはするけど、「おジャ魔女カーニバル」が流れるのはやっぱテンションは上がったな。





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